『Baskets かごの謎とき』

いろいろな造形の知恵を紹介するページです。
かごには表面上は見えてこないことが多くあります。たとえ作っている所を見なくても、だいたいプロセスを逆にたどることができます。 作った人がどういう問題に直面したか、またその解決方法や立体になった時に起こったことなど、作る過程の背景を考えてみるのも 面白いことでは、と思います。一つの事例からさまざまな造形方法が誕生し、別の真実に近づくことができたり、あるいは他の方法を知ることになったり、 と次々に興味がつながります。この体験こそが、技術の新たな解釈へと展開する機会にもなると思います。

■組みのパターンだって表現だ!

プレイティング/plaiting1

 

  


模様にもみえる


左は北アメリカの先住民族、Anasaziの遺跡から出土した篩の写真から、その組織を復元したものです。 篩の中央は壊れているので復元では組織の本数を数えて推定しています。

組み目の並びをよく見ると、周囲を回っています。方向を変えなくても作ることは可能だし、複雑な目の方向に組んでも構造や強度には関係が無いのに、なぜ、こんな手の込んだ 組み方にするのだろう、と思います。

全体の組織の目がただ並んでいなく、何かを表現しているように見えます。このかごを作った人にとってみれば、機能だけでなく、組み目の流れや動きが重要だったことは 確かです。